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海画廊 今月のおすすめ

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榎倉康二 ドローイング作品

【作品のご紹介】

暦の上では春とは言え、まだまだ厳しい寒さは続くようです。

海画廊ではただいま「海画廊コレクション」と題し、国内外の有名作家の人気の絵柄や、気鋭の若手アーティストによる1枚などを多数展示販売しております。

今月のブログでは、新入荷の中からピックアップした榎倉康二の作品をご紹介いたします。


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Title: 作品
年代: 1982年
技法: 紙にボイル油、グラファイト
サイズ: 55.3×75.2cm
サイン:有
プライス: お問い合わせください


“榎倉康二”という作家をご存じですか?
一般的な知名度はそれほど高くないかもしれませんが、知る人ぞ知る、日本の美術史を語る上では欠かすことのできない重要人物なのです。

戦後日本の前衛芸術運動「もの派」のメンバーとして活躍した榎倉。

屋外でのインスタレーションや絵画、版画、写真など、実に多彩な表現方法を操った作家です。
中でも、水や油、土といった流動的な素材を用いた平面作品やオブジェが代表的なシリーズとして挙げられます。


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                 (部分拡大図)

今回ご紹介する本作品、左側には「ボイル油」という、絵の具やペンキの原料としても使われるオイルが紙にじわりと滲み、画面中央へと少しずつ浸食しながら広がっていくかのように見えます。

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                 (部分拡大図)


対する右側には、「グラファイト」による漆黒の世界。
紙に炭が塗り重ねられるガサガサという乾いた音が聞こえてきそうな荒々しいタッチです。
ところどころかすれたり擦れたりするその質感は、独特の存在感を湛えています。

私たちがある物事と対峙したり、空間の中で物質が起こす何らかの反応を、「浸透」「干渉」などのキーワードを手がかりに追求することを生涯制作のテーマとした榎倉。

こちらの作品も、シンプルな色彩と構図による画面の中に、「染み込む」「擦れる」という触覚を視覚的に刺激させる仕掛けが盛り込まれた、とても奥深い作品です。

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作品を引き立てる浮かしタイプの額装にてご紹介しております。
横幅80cm強の額サイズは、このように本棚やリビングのテレビボードの上、オフィスや店舗の壁面にも飾っていただきやすいおすすめの大きさです。

ただいま海画廊の店頭にて実際にご覧いただけます。
榎倉によって見出された素材の持つ性質や美しさを、ぜひ体感していただければと思います。




榎倉康二 Koji ENOKURA

1942年 東京に生まれる
1966年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
1968年 同大学大学院修士課程修了
1969年 初個展を開催
1970年 第10回日本国際美術展出品
1971年 パリ青年ビエンナーレに代表作《壁》を出品、優秀賞(パリ留学賞)受賞
1978年 ヴェネチア・ビエンナーレ出品
1995年 東京にて死去






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info@umigallery.net
千代田区神田神保町1-1
三省堂書店神保町4F
03-3233-3359
(10:00-20:00) 年中無休

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# by umigallery-san | 2018-02-14 11:11 | 日本人作家 抽象

ベン・ニコルソン エッチング作品

【作品のご紹介】

明けましておめでとうございます。
寒さの厳しい日が続いておりますが、皆さまにおかれましては良き新年をお迎えのことと存じます。

2018年初回となる今月のブログでは、ベン・ニコルソンの銅版画作品をご紹介いたします。


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Title: Olympic Fragment 2
年代:1965年
技法:エッチング
サイズ:18.2×21cm
サイン:有
プライス: お問い合わせください


1894年、イギリスに生まれたベン・ニコルソンは、高名な写実画家であった父ウィリアムの影響を受けて画業を出発させます。
初期の具象作品には伝統的な手法の踏襲が見られますが、1920年代にピカソやブラックらキュビズムの先端様式に触れると、画面は次第に抽象性を帯びていきました。
その後、ヘンリー・ムーアやアルプ、モンドリアンたちとの交流によって、表現はいっそう自由さを増していきます。
代表作のコラージュやレリーフ作品は、20世紀の美術史にとっての大きな功績として、今も高く評価されています。


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今回ご紹介するエッチング作品、モノクロームの落ち着いた雰囲気と、繊細な線描がとても美しい絵柄です。
淡いインクのグラウンドの上に刻まれた幾何学的な図形は、どことなく彫刻の要素を感じさせます。


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奇をてらうことのないシンプルな線。

ニコルソンは、風景や静物などのテーマを独自の抽象表現で解釈し、突き詰めていった画家です。
こちらの作品も、丁寧に引かれた線が次第に山並みや建造物のように見えてきませんか?

「具象」と「抽象」の境界はどこにあるのかを、ふと考えてしまう奥深い作品だと思います。

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シルバー箔を施した細身のフレームを合わせてみました。
和洋どのようなお部屋にもコーディネートしやすいすっきりとした印象です。

ただいま海画廊の店頭にて展示販売しております。
ぜひご来廊の上、ご覧くださいませ。



ベン・ニコルソン Ben NICHOLSON

1894年 イギリスのデナムに生まれる
1910年 ロンドンのスレード美術学校入学
1911年 同校を中退後、本格的に制作を開始
1933年 抽象芸術グループ「ユニット・ワン」を結成
1934年 ヴェネチア・ビエンナーレ出品
1944年 リーズ市立美術館にて初の回顧展開催
1956年 第1回グッゲンハイム国際絵画賞受賞
1957年 サンパウロ・ビエンナーレ出品、絵画部門国際賞受賞
1969年 ロンドンのテート・ギャラリーにて2回目の回顧展開催
1982年 ロンドンにて死去



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# by umigallery-san | 2018-01-18 10:26 | 外国人作家 抽象

関根伸夫 ステンレス作品

【作品のご紹介】

早いもので、本年も残すところあとわずかとなりました。
この1年もたくさんの皆様にご来廊いただき、誠にありがとうございました。
来る年も、お客様と作品との出会いのお手伝いが出来ればと思っておりますので、変わらぬご愛顧のほど、お願いいたします。

さて、師走を締めくくる今月号として、関根伸夫のステンレス作品をご紹介いたします。

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Title: ピラミッドの頂
年代:1982年
技法:ステンレス
サイズ: 13.1×27.2×17.4cm
サイン: 有
プライス: お問い合わせください


戦後日本を席巻した美術動向「もの派」のパイオニアとして活躍した関根伸夫。
1968年、神戸須磨離宮公園が舞台となる第1回現代日本野外彫刻展に出品した作品「位相‐大地」が、同派の誕生のきっかけとなったことはよく知られています。


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Title: 大地の点
年代:1982年
技法:ステンレス
サイズ:36×32.5×2cm
サイン: 有
プライス: お問い合わせください


造形を不可変のものではなく、環境に応じて変形可能の「相」であると捉えた関根の理論は、従来の彫刻の概念を根底から大きく覆しました。
今回ご紹介する2点もこのような側面から眺めてみると、美術史に名を刻んだ作家の意図が垣間見えるのかもしれません。


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刷毛跡のようなタッチの残るステンレス面と、絵の具の飛沫を思わせる黒色の部分の対比が印象的な「ピラミッドの頂」。
ひんやりと冷たく鋭利なイメージですが、太陽光や電灯の光を浴びると、ピラミッド型の彫刻そのものが輝いているかのような、あたたかで神秘的な雰囲気をまとって見えます。


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こちらは曇りのない鏡面の輪郭部分に、タイトル、署名、年記が刻まれたレリーフ状の作品です。
裏面に吊金具が取り付けてあるので、このようにすっきりと壁にかけて展示していただけます。

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近づいてみると・・・

ただいま海画廊にて開催中の「クリスマスギフトフェア」の店内帯の文字が一部歪んで映っているのがお分かりでしょうか。
ツヤツヤのミラーの中央部分に意図的にぽつんと凸状の「点」が作られています。
対峙するものが映りこんで初めて成立する本作。
設置する環境に応じてさまざまな風景を切り取り、観る者を魅了する作品です。


こちらの作品はただいま海画廊の店頭にてご紹介可能でございます。
質感のとても美しい作品です。
ぜひ実際にご覧になりにお越しくださいませ。

皆様のご来廊をお待ちしております。



関根 伸夫 Nobuo SEKINE

1942年 埼玉県に生まれる
1968年 多摩美術大学大学院油画研究科修了
第1回現代日本野外彫刻展に「位相‐大地」を出品
1970年 ヴェネチア・ビエンナーレに参加、その後2年間滞欧
1973年 環境美術研究所設立
1978年 ヨーロッパ3カ国巡回個展開催
1987年 「位相絵画展」を日本で巡回
2002年 韓国釜山ビエンナーレ、彫刻プロジェクト参加
2012年 「東京1955-1970展」(ニューヨーク近代美術館)にて特集展示

その他、展覧会歴、各国美術館への収蔵作品多数。
現在、ロサンゼルスを拠点に活動を行っている。




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# by umigallery-san | 2017-12-21 12:53 | 日本人作家 抽象

ジャコメッティ リトグラフ作品

【作品のご紹介】

街路樹を揺らす冷たい風に、本格的な冬の訪れを感じる今日この頃。
年の瀬も近づき、何かと慌しい時期となってまいりました。

海画廊では、店頭をクリスマス仕様に飾り付けし、12月から開催予定の「クリスマスギフトフェア」に向けて準備を進めております。

さて、このたびジャコメッティのリトグラフ作品が入荷しましたので、ご紹介いたします。


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Title:MAN STANDING
年代:1957年
技法:リトグラフ
サイズ:40.5×28cm
サイン:有
プライス:Sold Out


こちらの作品、見覚えのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

と言うのも、9月の当ブログ(こちらをクリック) にて特集しました「デリエール・ル・ミロワール」No.98の表紙に採用されている絵柄なのです。

ジャコメッティと親交のあった数多の文化人たちの中でも、特別に深い友情を結んでいたフランスの小説家・詩人のジャン・ジュネ。
本作は、ジャコメッティが1957年にパリのギャラリー・マーグで開いた個展のためにジュネが寄せたエッセイ「ジャコメッティのアトリエ」に添えられたリトグラフの内の1枚です。


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代名詞とも言える、幾度も探るかのように重ねられた線で描かれた細長い人物。
少し前傾し、両腕を前に出して立つ男性の姿は、何かを捜し求めているかのようでもあり、眼前に広がる新しい世界へと一歩を踏み出そうとする瞬間のようにも見えます。

画面右下に直筆サインの入った大変貴重な作品となっております。
シンプルな木製の額縁が作品を引き立てていて、どのようなお部屋にも飽きずに飾っていただける一枚です。

歴史に名を刻んだ巨匠による作品を間近でご覧いただける機会ですので、ぜひ海画廊へお立ち寄りの上、ご覧くださいませ。

そして、ただいま豊田市美術館では「ジャコメッティ展」が開催されています。
東京の国立新美術館で行われた同展の巡回となりますので、まだご覧になっていない方は12月24日までの会期中、足を運んでみてはいかがでしょうか。

作品へのお問い合わせは、スタッフまでお気軽にお申し付けくださいませ!


アルベルト・ジャコメッティ Alberto Giacometti

1901年 スイスのボルゴノーヴォに生まれる
1919年 ジュネーヴ美術学校に入学後、ジュネーヴ美術工芸学校へ転入し彫刻を学ぶ
1922年 パリのアカデミー・ド・ラ・グランド・ショミエールにてブールデルに師事。以後、パリに拠点を構える
1962年 ヴェネチア・ビエンナーレで彫刻大賞受賞
1965年 チューリヒにジャコメッティ財団が設立される
1966年 スイスのクールにて死去



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# by umigallery-san | 2017-11-26 12:46 | 外国人作家 具象

タピエス 版画作品

【作品のご紹介】

早くも11月に入り、ここ東京でも秋の装いに色づいた木々があちこちで見られるようになりました。

年末に向けて徐々に慌しくなるこの季節。
アート鑑賞でリフレッシュされてみてはいかがでしょうか?

今月はスペインを代表する現代美術の巨匠、アントニ・タピエスの版画作品をご紹介いたします。


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Title:Diptyque
年代:1976年
技法:アクアチント、コラージュ
サイズ:63×90cm
サイン:有
プライス:お問い合わせください



画業の初期には、ミロ、クレーらシュルレアリストの影響が見られますが、ほどなくして抽象表現主義やアンフォルメルに傾倒するようになります。
1953年以降、当時は美術作品に用いるという認識のなかった素材を取り入れたミクストメディア作品を発表し、後の「アルテ・ポーヴェラ」の先駆的表現であるとして、高く評価されました。


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Title:Untitled
年代:
技法:エンボス
サイズ:57×77cm
サイン:有
プライス:お問い合わせください



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Title:Coups de brosse
年代:1976年
技法:アクアチント
サイズ:33×51.5cm
サイン:有
プライス:お問い合わせください



タピエスの代名詞といえば、灰色や褐色の地塗りと、独特のマチエール。

砂や土、藁、大理石粉などの様々な素材が練りこまれた絵の具をキャンバスに塗布し、その上を引っ掻いたり、数字や文字などの記号を描き足して作られる絵肌は、一見するとどのように生まれたのかが分からないほどに複雑です。


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Title:barriere marron
年代:1976年
技法:アクアチント
サイズ:76×56cm
サイン:有
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Title:Rose et deux plaques
年代:1976年
技法:エッチング、アクアチント、リトグラフ
サイズ:33×51.5cm
サイン:有
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国際展への参加や、各国での作品発表により、新進気鋭のアーティストとして注目を集めていたタピエス。
大型の絵画や立体作品を制作すると同時に、優れた版画作品も数多く残しました。


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Title:Untitled
年代:
技法:ミクストメディア版画
サイズ:53.5×69.5cm
サイン:有
プライス:お問い合わせください



土壁のようなざらざらとした質感。
ぽつぽつと画面の表面に浮き出るエンボス加工。
背景から浮き上がる立体的な文字。

こうした作家の仕掛けが随所に施されている今回のご紹介作品は、「版画」といって通常思い浮かべるイメージとはだいぶ違ったものかもしれません。


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Title:Sofa
年代:1982年
技法:エッチング、アクアチント
サイズ:62.8×91cm
サイン:有
プライス:お問い合わせください



スペインの乾燥した大地を思わせる重厚感のある色彩や、「×」や「+」などの象徴的な意味合いを予感させる図形の散布は、生まれ育ったカタルーニャの風土や、抑圧された政権化で強いられた苦難を色濃く反映したものと言われています。

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Title:Macule
年代:1984年
技法:エッチング、レリーフプリント
サイズ:63×90cm
サイン:有
プライス:お問い合わせください



タピエスの世界観、いかがでしたでしょうか?

すべてシートでのご紹介となりますので、お好みの額をオーダーしていただけます。
装飾のないシンプルなデザインですっきりと見せるも良し、あえてクラシックなゴールドのものを合わせてシックにまとめるのも素敵です。

飽きのこない抽象モチーフですので、ご自宅はもちろん、お店やオフィスのディスプレイとしても大変おすすめです!

画像だけでは伝わらない、一枚の「モノ」としての存在感を、どうぞ海画廊の店頭にてご覧くださいませ。

お問い合わせ・ご来廊を、スタッフ一同お待ちしております。



アントニ・タピエス Antoni Tàpies

1923年 スペインのバルセロナに生まれる
1946年 バルセロナ大学を中退し、作品制作に専念
1950年 バルセロナで初個展を開催、フランス政府の奨学金によりパリへ拠点を移す
1953年 サンパウロ・ビエンナーレにてグランプリ受賞
1958年 ヴェネチア・ビエンナーレにてユネスコ賞およびデヴィット・ブライト財団賞受賞
1984年 バルセロナにアントニ・タピエス財団が設立される
1992年 バルセロナ・オリンピックの公式ポスターを手がける
1996年 日本にて巡回回顧展を開催
2012年 バルセロナにて死去



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# by umigallery-san | 2017-11-07 16:28 | 外国人作家 抽象