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海画廊 今月のおすすめ

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山本容子 「Folklore」 版画集

【作品のご紹介】

リニューアルブログ 「海画廊 今月のおすすめ」 初回としてご紹介させていただくのは、日本を代表する人気版画家・山本容子の版画集です。

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「SHE」


Title: 版画集「Folklore」
年代: 1990年
技法: 手彩色エッチング
イメージサイズ: 24×20cm
シートサイズ: 38×33.8cm
サイン: 各シートに有
プライス: お問い合わせください


この「Folklore」は、村上春樹の短編『我らの時代のフォークロア―高度資本主義前史』が1989年に雑誌「SWITCH」に掲載された際に山本容子が担当した挿画を5葉収録した版画集です。

それぞれがサイン入りの作品となっておりますので、一枚ずつ額装してお楽しみいただくのもおすすめです。



それでは、作品を物語の進行とともに見ていきましょう。

この小説の登場人物は、語り手「僕」と友人「彼」、そのガールフレンド「彼女」の3人。

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「FRIENDS」
Sold Out

「僕」が偶然イタリアの町で再会した「彼」が、昔の恋人「彼女」との過去を語る、という構成です。
この場面ではレストランで「僕」と「彼」が食事をしています。
「きのこ料理を出すレストラン」、「上等の赤ワインを注文」というテキストの描写が忠実に再現されています。

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「HE」


「彼」は「彼女」のことを心から愛し、所有し、所有されたいと感じていました。

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「Mr. and Miss CLEAN」
Sold Out


絵に描いたような理想的な恋人、「ミスター・クリーン」と「ミス・クリーン」。
しかし、「彼」と「彼女」の間には、愛情表現や人生観において大きな違いがあったのです。

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「He and Dog」


思春期ならではの、そして1960年代という時代特有の葛藤を抱く「彼」と「彼女」。
ともに時間を過ごし、語り合い、愛の言葉を掛け合っても、決して埋まらない溝がある。
二人の関係にもその後、意外な展開が起こり始めます。


村上春樹は冒頭で、

「これは実話であり、それと同時に寓話である。そしてまた、我らが1960年代のフォークロア(民間伝承)でもある。」

と語っています。

特定の個人の出来事のようでいて、誰にでも当てはまる、儚く、危うく、もどかしい感情の揺らぎを感じることができるストーリーです。

山本容子は、村上春樹のこの短編世界を、色彩の抑揚をつけた独特の世界観で表現しました。

物語を読んだことがある方はよりお楽しみいただけ、まだ読んでいないという方も想像力を掻き立てられる、大変魅力的な作品です。



山本 容子 Yoko YAMAMOTO

銅版画家 

都会の人々の生活や、音楽・文学などのカルチャーを、リズミカルで繊細なタッチと洒落た色彩で描く作風で知られ、版画作品だけでなく、書籍の装丁や挿画、パブリック・アートなど、活動は多岐に渡ります。

1952年 埼玉県生まれ、大阪育ち
京都市立芸術大学西洋画選考科修了
1980年 京都市芸術新人賞受賞
2011年 京都美術文化賞受賞
2013年 京都市文化功労者

(上記略歴 山本容子オフィシャルサイトより一部抜粋)



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by umigallery-san | 2016-10-06 14:42 | 日本人作家 具象
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